クロスボウをお持ちの方が、クロスボウを安全に楽しむためには射撃場所が必要ですが、ポンド数や機種によって矢の飛距離が違うため、撃つ場所によってある程度選ぶ機種が絞られてきます。
では、実際にクロスボウで的撃ちを楽しむ場合、どのくらいの広さが必要なのでしょうか。
そこで今回は、クロスボウの射程距離や矢の最大飛距離について記載します。
クロスボウの射程距離
同じポンド数のクロスボウであっても矢の初速(威力)は機種ごとに異なるので一概には言えませんが、参考までに的撃ちとして使用する際の有効射程距離(的を狙い、狙ったところに命中可能な最大飛距離)の目安は下記のようになります。
ピストルクロスボウ(50ポンド)
有効射程距離:約10~15m
ピストルクロスボウ(80ポンド)
有効射程距離:約15~20m
フルサイズリカーブクロスボウ(120ポンド)
有効射程距離:約20m~30m
フルサイズリカーブクロスボウ(150ポンド)
有効射程距離:約30~40m
コンパウンドクロスボウ(初速300フィート以上)
有効射程距離:約30m~50m
(40m以上の距離を狙う場合はスコープが必要な方が多いです)
※ポンド数は、コッキング時(弦を引く作業)にどれだけの力が必要かを重さで表した数字です。ポンド数が大きいほど、弦に蓄えられる張力が大きくなり、飛距離との相関があることから、便宜上、クロスボウの飛距離の目安としてポンド数で記載します。
クロスボウの最大飛距離
さて、クロスボウの有効射程距離がわかりましたので、その距離の射撃場があれば、安全に遊ぶことが出来るかといえばそうではありません。
なぜなら、単純に飛距離を出すために矢を斜め45°程度で撃った場合、クロスボウの矢はさらに遠くまで飛ぶからです。
無風状態・弦や弓の劣化は無いと想定・矢を斜め45°程度上に向けて撃った場合の最大飛距離の目安は下記のようになります。
ピストルクロスボウ(80ポンド)
最高飛距離:約100m弱
フルサイズクロスボウ(150ポンド)
最高飛距離:約200m強
コンパウンドクロスボウ(初速300フィート以上)
最高飛距離:約300m強
クロスボウの射撃場所で必要な広さは?
クロスボウを使用する際、的の後ろ側が壁状になっていて、たとえ的を外しても矢が遠くに飛んでいかない場所の場合は、使用するクロスボウの有効射程距離程度の広さがあれば楽しむことが可能です。
しかし、的の後ろに壁等がない場合は、ピストルクロスボウを使用する時でも、直線距離で最低100mは安全が確保された場所でないと遊戯は危険といえます。
的の後ろが壁状の場合
使用するクロスボウの「有効射程距離程度の広さ」が必要
的の後ろに壁等がない場合
最低でも直線距離で、使用するクロスボウの「最高飛距離以上の安全が確保された場所」が必要
最後に
海外ではクロスボウは狩猟等に使われることが多いため、射程距離が10mであっても強力な物が求められますが、日本で使用する場合は狩猟用ではなく的撃ち用のため、的までの飛距離が取れれば良く、実はそこまでの威力は必要なかったりします。
クロスボウを楽しむ際は、矢の最大飛距離と有効射程距離を参考に最初のクロスボウを選んでみてはどうでしょうか?
そのうち場所の確保ができたり、広い場所を安全に使用できるようになった時はそれに応じてグレードアップしていけば良いかもしれません。
注意
※クロスボウの矢の飛距離は、クロスボウに使用されている矢の長さや風向き、クロスボウの弓や弦の劣化状態により大きく異なりますので、目安や参考までにして下さい
※日本ではクロスボウやアーチェリーを使用しての狩猟(害獣駆除含む)は「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」によって禁止されています
※クロスボウ及びその付属品や関連商品を購入・所持・使用する方は、各都道府県の条例を遵守し、クロスボウ及びその付属品や関連商品の安全管理の徹底をお願いいたします
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